××すぎるんです、公爵様・・・っ!

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28話 甘やかしすぎる公爵様と、午後のお菓子タイム

セレナとリナは厨房を借り、エプロンを身に着けながら、お菓子作りの準備を始めていた。レシピを広げ、ふんわりとした小麦粉を目の前に。バターと砂糖を慎重に混ぜていくセレナの手元を、リナがそっと支える。「セレナ様、もっと優しく。はい、ふわっと……そ...
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27話 秘密を知って、もっと近付いた夜

セレナは、胸の前でそっと手をぎゅっと握りしめた。ベッドの上。夜の空気はしんと静まり返っていて、蝋燭の灯りがやわらかく揺れている。その中心に、セレナは一人、膝をついて座っていた。身にまとっているのは――先日の街で、リナと一緒に買った、淡い桃色...
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26話 初めての外出、リナとのお忍び大作戦

公爵領の町の中でも、落ち着いた雰囲気の漂う広場。そこが今日、セレナにとって“はじめての外出先”となった。「……わあ」思わず声が漏れ、セレナの瞳は輝きを増していた。噴水やカラフルな花々、石畳を行き交う人々の姿。風に運ばれてくるのは、パンや焼き...
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25話 そっと名前を呼ばれて――気づいてしまった想い

レオンが隣で寝ているセレナに気づかれないよう、そっとシーツの下に手を伸ばした頃――遠くで誰かに名前を呼ばれたような気がして、セレナはぼんやりとした意識の中で耳を澄ませていた。まだ夢の中にいるのだろうかと感じながらも――(………?)微かに届い...
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24話 ふたりだけの、新しい寝室で――愛しい人の隣で、そっと想いを抱えて

夜。月が高く昇り、柔らかな銀の光が新しい寝室に降り注いでいた。セレナは、ふわふわのシーツの上にそっと腰掛け、胸に手を当てていた。レオンと並んで眠ること。それは、まだ少しだけ、くすぐったくて、でも……心から嬉しかった。カーテン越しの月明かりの...
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23話 奥様が可愛すぎて…公爵様、寝室を溺愛仕様に改装中です

ーーすべては、公爵様のたった一言から始まった。「……寝室の改装を急ぐ。できるだけ早く」突然の命令に、アレク・ロイエルは一瞬だけ瞬きをした。(……まただな)奥様が来て以来、公爵様は明らかに変わった。冷たい沈黙に包まれていた日々は減り、表情に柔...
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22話 ふたりだけの夜に、そっと重ねた温もり

自室に戻ったセレナは、夜の支度を終えると、静かに部屋の中を見回した。足元の絨毯はふかふかで、窓辺のレースのカーテンは柔らかな光をぼんやりと受け止めている。どこもかしこも、自分にはもったいないほど整っているのに、今ではもう、それが「怖い」とは...
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21話 黒髪黒目は不吉じゃない?癒しの真実と聖女の正体

レオンが部屋を去った後、少しの間沈黙が流れた。 その沈黙を破るように、私は口を開いた。「あの、ティオ様……」「ティオでいいよ。もうセレナちゃんとも友達だし。口調も楽にしてくれたら嬉しいな~」「と、友達……? ……ありがとう、ティオ」初対面で...
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20話 聖女の力は“癒し”そのもの――呪いを浄化する“共鳴”の真実

ーー数日後陽光が差し込む、穏やかな午後だった。“呪いの調査を目的に整備された”という、公爵家の書庫兼応接室。重厚な石造りの壁に囲まれ、並んだ書棚には古文書や魔導書がぎっしりと詰まっている。その扉をくぐったのは、白衣を羽織った細身で中性的な青...
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19話 あなたと触れた夜、幸せのあとに訪れた気づき

ぴたりと寄り添っていた身体を、名残惜しげにほんのわずか離すと、レオンはセレナをやさしく抱き寄せた。「……セレナ、大丈夫か?」その穏やかな声に、セレナはふわりと微笑む。「うん……とても……幸せ……」肌に残るぬくもりを包みこむように、レオンの指...
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